RFF無線日記(リスタート版)

アマチュア無線局JR7RFFの無線日記 各地の移動記録や天文・星なども

星を見よう2…番外「明け方の東の空で金星と火星が超接近」

※新聞には載りませんが,情報としてアップします。

 早起きする必要はありますが,10月上旬は金星と火星の超接近が見られます。
この頃は,夜明け直前の東の空で金星がマイナス3.9等級で明るく輝いています。これは,空が明るみかけても見える明るさです。この頃の日の出は,午前5時45分頃ですので,朝5時前後であれば東の空に輝く金星を容易に見つけることができます。
 金星だけでも見応えはありますが,さらに,10月上旬は火星も近くにあります。火星は,1.8等級とそれほど明るくはありません。でも,特筆すべきは,2つの惑星の見かけ上の距離です。角度にして15秒です。通常は,角度を表すときは度という単位を使います。直角が90度です。1度の60分の1が1秒です。ですから,15秒というのは1度の4分の1という角度です。ちなみに,満月の大きさが平均して30秒です。ということは,金星と火星は満月の大きさの半分ほどに近づいて見えるということです。これは,天体望遠鏡でも同じ視野で見ることができます。
 金星も火星も地球と同じ惑星ですから,だいたい同じところを移動しています。ですから,惑星同士が近くに見えることはよくあることです。しかし,15秒まで近づいて見えることはそうそうあることではありません。特に,気仙沼は東の空が開けている地形ですので,せっかくのチャンスですからかなり接近したように見える金星と火星の姿を見てみたいものです。
 さて,明け方の星空を見るには時刻が大事です。早すぎると,まだ金星は上がっていませんし,遅いと明るくなって星を見ることができません。10月上旬の気仙沼地方は,朝の4時半頃から少しずつ明るくなり始めます。そして,5時になると空が白みかけます。でもこの頃はまだ明るい星は見ることができます。そして,5時半くらいになると,太陽が昇っていなくても十分な明るさになり,星を見ることができなくなります。ですから,4時から5時前くらいが今回は見頃の時刻と言えます。
その時刻であれば,東の空を見れば,明るく輝いているのが金星です。その近くにやや暗めの火星が見えるはずです。10月6日の朝でなくても,10月の上旬であれば,金星と火星の近づいている様子を見ることができます。ただし,金星と火星の明るさにかなり違いがあるので火星は見つけにくいです。
 ちなみに,周りの星も紹介しましょう。北東の空には,北斗七星が上っています。金星と火星の近くにはしし座があります。見た目で金星の右上の星がしし座の一等星のレグルス,金星の左の方の星が同じくしし座の一等星デネボラです。図にはありませんが,南の空にはオリオン座を見ることができます。
 なお,10月上旬の早朝はかなり気温が低くなっています。十分な防寒対策をして惑星の超接近を楽しみましょう。